理事長 黒岩秩子
「医療・介護・市民全国ネットワーク」の第3回全国大会が11月3,4日に福岡で開かれまし
た。ここで、スペシャル対談「これからの時代の共生―MISIAの母(小児科医)&18人の孫を持つ元国会議員と考え
る」ということで、私も登壇することになりました。
初めにMISIAの母との出会いから。MISIAはご存じの方が多いと思いますが、姉兄父母など一族が皆医者です。
MISIAの母・伊藤瑞子さんは、72歳で大学院に入学し、修士論文に「子育ての共有」を書き、そのコピーをなぜか、私に
送ってくださったのでした。以来メールのやり取りが続き、瑞子さんご夫妻が、浦佐までおいでくださったりして、関係が深
められました。
また、去年の名古屋大会の前夜祭で、私の隣に座ったのが、福岡大会の大会長・内田直樹さんでした。そのご縁で、直樹さんが
企画されたのが、このセッションでした。私たち2人の対談の司会者が、内田直樹さんの妻・勢島奏子(精神科医)さんになった
のも直樹さんの仕業でした。
医療介護の現場は、大半が女性なのに、物事を決めるのはほとんどが男性です。このことに問題を感じ続けてきたこの3人
が、「打ち合わせ」と称して、3回もZOOM会議をして当日を迎えました。勢島奏子さんは、いつの間にか私の著書(すべて絶版)
をほとんど集めて読破していらして、実に的確な質問をしてくださいます。
その結果、第1日目の午前中の最後だったのですが、ものすごく大勢の方が来られて、130席の会場に立見席。初めに私
が、願い通り男女の双子を設けて、男女同じに接して、性差を探る実験から始まって、2人で子育てをしているのに反対する夫
の母との「喧嘩」まで話し、会場は笑いに包まれました。
次の瑞子さんは、小児科医として勤めていた大分県大村市の病院に24時間保育の託児所があって、いつでも子どもを預けられ、一緒に昼寝もできる環境がありがたく、次に赴任した対馬でも24時間保育の託児所を作ることができ、そのおかげで、3番目のMISIAを生むことができた、と話しました。瑞子さんは、子どもが、病気になると夫婦のどちらかが、休まなくてはならず、二人が言い合いをしていたら、病気の子どもが「ごめんなさい、私が病気になって」と言ったという。涙あり、笑いありの話し合いが続いて、終わってから、たくさんの人が握手を求めたり、一緒に写真を撮ったり、「感動した」と伝えに来てくれました。講演依頼があったり、来年、
続きをしてくれと言われたり、アンケートでも大変な反響をいただきました。
実践報告では、GHおひさまの関真弓さんの報告が、受賞したのでした。
