ケアハウス鈴懸入居者
山岸トヨ

 私は、昨年8月25日に主治医より余命宣告を受けた時、心の中にやり残したことがありました。
そのひとつが黒柳徹子ミュージアムに行くことでした。
ずっと気になっていましたが、もう叶うことはないだろうと、どこかであきらめていました。
 2月26日に第1回目の担当者会議があり、思い切ってその話をしました。
するとケアマネージャーの小林裕子さんが「行きましょう!」と言ってくださり、相談員の富永さんも「ぜひ実現させましょう」と背中を押してくださいました。
その言葉を聞いたとき、本当にうれしくて、胸がいっぱいになりました。
 そして3月1日に行く事が決まりました。当日は、鈴懸おはようヘルプ元管理者の駒形さんと鈴懸ケア職員の長尾さんも一緒に行ってくださいました。体調を気にかけながらそばで支え夢にも思わなかった一日てくださり、お昼ごはん用にはお粥まで用意してくださいました。その心遣いのおかげで、安心して一日を過ごすことができました。
 黒柳徹子の展示を見ながら、同じ時代を生きた女性として、戦中・戦後を懸命に生き抜いた姿に深く心を打たれました。
自分の人生と重ねながら、ゆっくりと見て回りました。
 久しぶりの外食では、窓の外の景色を楽しみながら食事をしました。とろろがおいしくて2杯もおかわりしてしまいました。私の味噌汁にたわしの毛が入っていたのも、ひとつの思い出です。
 夢にも思わなかったことが実現しました。皆さんのおかげで叶った、大切な一日です。心から感謝しています。
同年輩の素敵な黒柳徹子という女性が残した素晴らしい軌跡とコレクションをたくさん見せていただき感謝感激でした。
同行のスタッフの皆さんありがとう。
(山岸さんはその後病状が悪化し、3月20日に逝去されました。)