桐鈴会理事
森山里子

地域の中で5年ほど前、70歳を機に、長年続けてきた賃金をいただいての福祉の仕事を今度こそやめて、少しゆったりした時間の中で、自分の住む地域で何かボランティアで活動をしたいなあと考えました。少子高齢化の時代、この山間地域で一人暮らしを安心して続けていけるためには、何が必要なのかとずっと考えてきました。
60軒ほどの板木という集落の中で、お年寄りの集まる場としての地域の茶の間を我が家を会場にして、20年ほど細々と続けているのもその一つです。毎月1回、雪の中でも押し車を押してお茶のみにやってきて、おしゃべりに花を咲かせます。それから「地域コミュニティー伊米ヶ崎共和国」にも10年近くかかわってきました。

退職間際にたまたま同じようなことを考えていた友人と会い、子ども食堂をやろうということになりました。早速、市報に「子ども食堂をやりませんか」と呼び掛けたところ、予想以上の反響に驚きました。何かボランティア活動をしたいと考えている人は結構いるものだなあと、うれしく思いました。何回か話し合いを続けているうちに、貧困対策というイメージの強い子ども食堂ではなく、子どももお年寄りも若者も、誰でも美味しい手作りの食事を囲んで触れ合える場が必要だということになり、「地域食堂」という名前を付けました。「魚沼市地域食堂連絡会」という会を作り、新しく始まる食堂には連絡会から必要な資金を援助したりしながら、4年ほどの間に一つ二つと食堂ができて、現在魚沼市内に6カ所ほどの地域食堂ができています。
他にもお年寄り対象の地域の茶の間に、年1回ほど子供たちも対象にした食堂を開いているところもでてきました。

私はその一つ「伊米ヶ崎みんなの食堂」を15人ほどの地域のボランティアとともに運営しています。8集落500軒ほどの小学校区が対象となっています。コミ協が5月から11月までの毎月1回行っているマルシェに合わせて、70食ほどのランチを作ります。子ども100円、大人300円で、大人と子供大体半々くらいの人数になります。シルバーカーを押してやってくる90歳以上の方や、一家で車でやってくる方、友達と誘い合って自転車でやってくる小学生と様々です。

それぞれの食堂により、子どもが少なくお年寄りが多いところや、子どもの方が多い食堂と特色があります。手打ちそばをメインにした伊米ヶ崎地区の大浦会場では子どもはほとんど来ず、大人が中心になります。小出の浦町地区でやっている食堂は、運営母体が精神障がい者のグループホームを運営しているNPO法人なので、地域の人と障がいのある人の交流の場ともなっています。

地域コミュニティー伊米ヶ崎共和国では様々な活動をしていますが、福祉部会の活動の一つに伊米ヶ崎お助け隊というものがあります。ちょっとしたことを手伝って欲しい方と、余力があってお手伝いができるという方を募集して、マッチングします。家の周りの草刈や、草取り、ゴミの始末、障子張り、お墓の掃除など、依頼があるとマッチングして、一時間500円ほどの謝礼をもらっています。一人暮らしの私も元気なうちは手伝う人になり、元気がなくなったら手伝ってもらう人になれるような仕組みにしたいと取り組んでいます。昨年度は年間15人ほどの依頼があり、25人ほどの方が手伝いました。困ったことを気軽に手伝ってもらいながら地域で少しでも長く安心して暮らし続けていければなあと考えています。

桐鈴会の仕事から離れてこんな生活をしています。

駅前ハウスでも昨年から地域食堂を始めています。まだ人数はあまり多くないですが、グループホームおひさまの入居者がお手伝いをし、ケアハウスの入居者がそばを打ったり、お客様になったりといい雰囲気で始まりましたので、地域の方も徐々に増えていくことを期待しています。