鈴懸おはようヘルプ
主任 大桃久美子

山岸トヨさんは昭和8年、朝鮮半島北端の日本海に面した羅南(現・北朝鮮)で生まれ、幼少期は支那事変、第二次世界大戦という激動の時代に翻弄されました。その過酷な時代を懸命に生き抜かれた貴重な体験は、この『桐鈴凛々』(第90号〜94号)に掲載され、多くの共感と大きな反響をいただきました。
 
人生の終盤も、ご自身の生と真摯に向き合い、生前供養やすい臓がん宣告後の終活にも前向きに取り組まれていました。「白菊の会」(遺体を大学に「献体」する組織)の活動を通じ、自分らしい人生の締めくくりを見つめ続けた山岸さんの強い信念を持った生き方は、私たちに『命』の尊さを教えてくれました。
 
大変活動的だった山岸さんは、愛車のイグニスで仲の良い入居者の方々と定期的におでかけを楽しまれていました。免許返納を機に桐鈴会へと譲られたその車は、現在は訪問介護の車両として、地域の皆様を支える大切な存在となっています。

山岸さんが歩まれた人生と、その温かい笑顔を忘れることなく、これからも地域に寄り添う支援と、その大切な想いをこのイグニスとともにつないでまいります。

心よりご冥福をお祈り申し上げます。