グループホームおひさま
生活支援員 関真弓
「第3回全国の集いⅰn福岡大会」に中村和子職員と一緒に参加させていただきました。
今回の大会のテーマは「みんなで考える地域共生」でした。医療介護職だけでなく、教育関係者や研究者、行政関係や住民として地域活動を行っている方など様々な分野の方が集まり「地域共生」について考える大会となっていました。
私たちは、「障がいや課題を抱える人との共生」をカテゴリーとした実践交流会にて、〜「枠」に囚われないことを大切に、フレームレスファッションショー〜と題し、当法人で2年連続で行われているフレームレスファッションショーにモデルとして参加した2名の入居者のファッションショー参加後の様子を発表してきました。知的障害、二次障がいとして双極性障害を併発した50代女性の方は、ファションショー参加後、フレームレスの自由なデザインに触れたことで、身近にあるタオルや布でスカートやバッグを縫ったり、段ボールで棚や椅子を作ったり、とても意欲的に創作活動に励む新たな一面に驚きました。躁鬱状態はあるものの、以前に比べ笑顔も多く見られるようになりました。
もう一人の方は、40代女性で知的障害、精神障害、聴覚障害があり、他者との意思疎通が難しい方です。ファッションショー参加後は、毎週地域のエアロビ教室に1人で通い、地域の方とも親交をもつようになりコミュニティの場が広がりました。
フレームレスファッションショーを通して利用者の新たな可能性を考えるきっかけを与えてくれました。
他分野の実践報告の発表の中で、「お食い初め」ならぬ「お食い締め」という言葉を初めて聞きました。「お食い締め」
とは、看取り段階に入った患者様に最後は美味しいものを食べさせてあげたい!というご家族の気持ちに寄り添い、飲み込むことができなくとも本人が好きだったものを用意して、「お食い締め」としての儀式を行うことだそうです。
この発表を聞き、人の生涯において、食べ始めることの「お食い初め」に始まり、食べ終わることの「お食い締め」に終わ
るんだな…と感慨深いものがありました。
2日間のタイムテーブルの中でたくさんの講演があり、全ては聞けませんでしたが、多彩な分野での発表が聞けて、とてもいい経験でした。